ASH!!!
イワホリうっわ、ここでかぶるか!(じゃんけん)
アオキ(勝った)やーいやーい。
イワホリやーい、じゃねえよ。じゃあ、これで。広島はドラフト4位がいちばん活躍するんだぜ?
J(笑)イワホリさん広島ファンなんですか?
イワホリいや別に(笑)。
アオキ適当だなあ…。
イワホリ いや、前田も金本 *1 もドラフトは4位だったんだぜ?…じゃあ、当たりを取った人から。
アオキ M - War With Me
はい、これは、不安すぎるイントロが好きで(笑)。一度でもあの、猫背でピアノを弾く姿を見ちゃうとどんなにかっこよくても不安が先に立つよね。いや、曲はちょうかっこいいんだけど。
イワホリストレイテナーの人が初めてピアノ弾いた時の動揺に近いよね。子どものピアノ発表会を見つめる子どものような目で見ちゃう。
アオキわははは。でもさ、曲はすごく素敵だしさ。途中であっさりアコギに持ち替えてるけど(笑)。ライヴでどの面下げてやるのかってのも楽しみなんだよね。
イワホリトイピアノじゃん?(笑)
アオキあのピアノをわざわざシーケンサで出されても困っちゃわない?
イワホリ いや、ラッセルが弾くでしょ(笑)。"Arcadia" のイントロ *2 は、ラッセルがちゃんと弾いてるし。
J W - Embers
これは、流れもあるんですけど。これより前がバラッド続くじゃないですか。「最後にもうひと暴れすっか!」って感じなんですよね。
アオキ「ラスト3曲、盛り上がっていくぜ!」
Jそうそう(笑)。このシリーズがひとつの流れだとしたら、ここから最後に勢いつけていこうかって感じがするので。
イワホリここで初めて終わりを意識したよね。ああ、そろそろ終わるんだ、っていう。
Jまあ、王道っちゃ王道なんですけどね
イワホリ Y - Sky Burial
26曲もやると、まあ1曲くらいはこういうインストものをやるんじゃないかと思ってた。それがいつくるか、いつくるかと思いつづけて、ようやくここですよ(笑)。ラス前にドン!って来たのがよかった。「忘れてたか?」とか(笑)。長いけど全然ダレない。まあいきなりモグワイみたいなことやられたら困るし(笑)。そこはやっぱりギターを弾き倒さずにはいられないティム・ウィーラー。
Jいや、インストは絶対ないと思ってましたけどね。
アオキうん、わたしもー。
イワホリ あ、そう?絶対イングウェイみたいなことやりたがると思ってたよ(笑)。YOUNG GUITAR *3 の表紙でさ、ギターをこう抱きかかえるかんじでさ(笑)。
アオキあれか(笑)。
イワホリかつては火をつけて入場したくらいのギター小僧じゃないですか。
Jギター小僧なのに、いい曲を書いてしまうっていうのがいいですよね。
アオキ「書いてしまう」って(笑)。
イワホリねえ(笑)。もともとのメタル魂を隠さずにこういう曲を書いてしまうのがいいよね。「やっとやらせてもらえたんだな」とか思っちゃう。
Jシリーズの中でも、何度かメタル魂が顔を出してますよね。
イワホリそう。それをこにくるまで抑えてたのは、バンドの政治的判断だったんじゃないかと(笑)。
アオキ(笑)。「やっと、やっていいって言われた!」
Jこういうのに付いていけなくてシャーロットはやめたって言いますもんね。
イワホリそうそう。ツアーバスのBGMが、延々メタルかWeezerばっかり、って(笑)。

イワホリ F - Pripyat
これはね、こういう曲やるんだあって。あまりに淡々としてて、水墨画みたい。歌詞もちょっとポリティカルなメッセージを持ってて、「30過ぎるとこういう事も歌いたくなるんだ」と感慨深い(笑)。とはいえ極端にイメージチェンジするわけではなく、さらっと出すあたりが、このシリーズではいろいろやりたいって思ってるんだなあと。
J B - Joy Kicks Darkness
"A"からはじまって、今回モード変えてくるんじゃない?って感じたのをさらに推し進めた1曲で。たとえば"A"があって、次が王道な曲だったら「こんな風にバランス取って行くのかな」って思ったけど、この曲のおかげで先の読めない楽しさが出たと思う。
アオキ R - Physical World
これね、短くて好きなのよね。
イワホリそこかよ!(笑)
アオキすごく短くて、サビもすごくシンプルで。「オマエらこれ聴いたら一緒に歌ってくれるよね?」って言わんばかりの勢いが好きです。ついはなうたで歌っちゃって悔しいくらい。
イワホリ洗濯物干しながらね(笑)。
アオキええ(笑)。まあ基本的にわたくしこういう曲が好きなんですよ。パワーポップバンドとしてのASHというかさ…。
Jなんか、どんどん言葉少なになってきましたね(笑)。
イワホリいやあ、後半キツいぜー、これ?(笑)
アオキなんだかペールトーンのジャケットばっかり残ってるね?
イワホリ期せずしての虫食い加減が面白い。
Jオレ、結局そんなに嫌いな曲なかったんですよ。だから、いい曲もう取ったんであとはどれでもいいっていうか(笑)。なかなか悩みますよ。
イワホリ「五曲選ぶ」とかだと、あとはもう並列になるからね。
アオキあえて最後まで選びつづけるのがこの企画の醍醐味です。さ、決めて!

アオキ お、きれいに青系で揃った。
J Q - Binary
これ、扱いとしては後半のリードトラックって感じですよね?ビデオもあったし。これ、「みんなが好き」なタイプだと思うんですよね。
イワホリシリーズ全体での「新しいものを取り入れつつ、ASHのメロディ」っていうスタイルがちゃんと出来てるよね。"A"と"H"を足して割ったらこんな感じ、って印象。
J全体の中で言うと、やっぱりバランス取れた感じがしますよね。
イワホリ U - Summer Snow
これまた枯山水的なんだけど。この辺からタメに入ってきたよね。終盤の並びはずっと焦らすような感じだけど、Wからの勢いに行くまでのタメというか。そういう感じがいい。
アオキ X - Change Your Name
この曲で言おうとしたこと、全部ホリがいま言ったんだけど(笑)。汗だくになったひとたちがうっとり聴いてるような曲だよね。アコギに持ち替えてフライングVはチューニング中!みたいな。ぐっと切なく歌い上げて、汗と涙を共にぬぐうような曲じゃない?
イワホリキッズは待ちきれないんだけど、後ろの方でゆったり見てるひとはホロリと来る、みたいな?
アオキ「ああ、今ティムと目が合った!」とか言いかねない(笑)。…なんかこのジャケット、印刷のノリが悪い…。
イワホリあ、ホントだ、ムラがあるね?
アオキ26枚ボックスに入れて並べると、ABCまでがちょっとサイズ違うんだよね。厚みも違うし。個性豊かですよ(笑)。

アオキ取っちゃった…。
イワホリ取っちゃったねえ…。
J T - Instinct
取りましたよ?(笑)。スペースメタルチックなこういうのをいまだにやっちゃうんですよね。決して、1曲取るとASHのなかで好きなタイプの曲じゃないんです。今までのセレクションから見ても、タイプから外れてるし。でも、こういうことをやっちゃうASHは嫌いじゃない(笑)。これがないと逆に寂しいところもあるな。
イワホリ たまにいく天一 *4 みたいな?(笑)
Jああ、そうそう(笑)。
イワホリ S - Spheres
オレもそういう意味では天一路線なんですが。"Twilight of the Innocents" の時もそうなんだけど、あれだけポップチューン全開でやっておきながら、最後は自分たちのためだけにやるっていうのがあって。そういう「おいてきぼり感」をやってしまう…。ええと、悪い癖?(笑)
アオキはははは!
イワホリ 歌モノでいちばん長いんだよ、これ。終盤を前に、組曲系のものも入れるかって感じだよね。だって、これの前が "Physical World" だもん、明らかにギアが変わってるよね。
アオキ P - Insects
これはね、真顔の続かないティム男が好ましいのよ。シリアスな話をしようとしてるのに、途中で吹いちゃって結局いつもどおり、みたいな(笑)。こんなにしっとり抑えたトーンで始めておきながら、結局ギター弾き倒しちゃうのかよ!って。
イワホリ気がついたらいつもどおりじゃん?って感じだよね(笑)。
アオキそうそう、これはもう手癖だよね。
イワホリ「ホントに書き下ろした?」って訊きたくなるよなことあるけど、これは1曲でまるごとそうだよね(笑)。
J「手癖ソング」(笑)でもあれですよね、その手癖が好きだよなーって思った瞬間が何回かあって。
アオキそうそう(笑)「手癖!」とか言っておきながら、それが大好きだったりするんだよね。
イワホリさあ、残るはあと五枚!
アオキあ、26って三で割れないことに気がついた…。
イワホリ最後の2曲はそのまま残すことにしようぜ、この際(笑)。

(さ、残されるのはいったいどの曲だ?)

 

エキシビジョン名物、イワホリの脚注。余談多し。

*1 「前田も金本も」
前田:前田智。カープ一筋20年、今なお現役を続ける傷だらけのバットマン。落合博満をして「天才」と言わせしめるバッティングセンスは、生きる教科書とも評される。かのイチローが背番号51を選んだのも、前田が入団時51番を付けていたから。
金本:金本智憲。連続フルイニング試合出場数世界一を誇る「鉄人」。「アニキ」の愛称でも呼ばれるが4人兄弟の末っ子である。この2名がドラフト4位から球界を代表する選手に成長したことから、現在でも4位指名された選手は交渉時にフロントから「本当は3位級の評価だが、将来を見込んでゲンの良い4位にした」という口説き文句が使われるという。
 ※実際、イワホリは巨人ファンです。※このページはASHを語る音楽サイトです。

*2 "Arcadia"のイントロ
。。。とか言ってたら、サポートメンバーのラッセルが体調不良により来日キャンセル。南アフリカでライオンに教われた後遺症でしょうか。これさ、結局ライブでどうやってたの?同期?---結局、ふつうにスリーピースで弾き倒してました。イントロはギターでなんとなくフレーズをなぞる感じだけど、あとはガン無視。漢らしいっていうかやんちゃが過ぎるというか…。いやでも、全然アンサンブルが薄く感じたりはしなかったのがすごい。芸達者。(aok)

*3 YOUNG GUITAR
1968年から現在まで続く、老舗ギタリスト雑誌。HR/HM系のギタリストが表紙を飾ることが多い、っていうか殆ど。「ポール・ギルバードの近況を知りたければYOUNG GUITARを読め」と書かれた日めくりカレンダーも存在する。---へええ、そうなんだ…。(aok)

*4 天一
天下一品。京都発祥のラーメンチェーン。チェーン店であるが、店舗によって微妙な味の違いがあると言われている。---その違いを楽しむために、天一フリークのなかには全店制覇をもくろむツワモノも多々いるとか。Twitterに「天一」という文言が現れると、「天一恋しい病」を発症することでも有名。「二郎」よりさらに強力な感染性を誇る。(aok)

 

001 - AtoZシリーズを振り返る 2010-11-23
002 - ドラフト会議 1〜3巡目 2010-11-25
003 - ドラフト会議 4〜7巡目 2010-11-27
004 - 最終指名、そして残る二枚。 2010-11-29
005 - おれとおまえと、アッシュ。 2010-11-30

(c) 2007-2010 exhivision all rights revered.