ええと、個人的にはこの節、かなりムカつきながら書きました。

元、セックス・ピストルズのギタリスト、スティーヴ・ジョーンズがコメントを寄せているのですが、いい年して負けず嫌いっつうか、プライド高いっつうか、大人げ無いっつうか。とにかく、「まぁ、俺たちがロンドン・パンクのオリジナネータだけどさ」っていう態度丸出し。ビートルズ/ストーンズとかブラー/オアシスに違わず、この人たちにも、強烈なライバル意識というか競争心があったんですね。

「私はクラッシュを大好きだった。彼らの1stアルバムも勿論好きだープロダクションはイマイチだと思うけどね。ご存知のとおり、彼らはピストルズを見て、結成されたバンドだ。だから(ピストルズにとってクラッシュが)脅威に感じられることは決してなかったし、あの当時、ピストルズこそがナンバー1で、クラッシュはナンバー2だった。例え長い年月を過ぎて、立場が変わってしまったとしてもね。」

。。。ここまでハッキリ言うか。ていうか、アンタのギターの分厚いベタ重ねによる1st「勝手にしやがれ」のプロダクションが決していいとは思えないんだけれどな、俺。

「私は彼らのプレイが好きだった。なぜなら、自分たちとまったく同じ出身のスタイルだったからね。グラムという名の学校の。曲も、私が聴いて育ってきたものと凄く似ていたしね。ミック・ジョーンズが曲に描いた青写真や構成は、私と全く同じ場所から来ているようだった。Birminghamで、我々は彼らと一緒にプレイした。そこには何の憎悪も無かった。すべてがよかったと、私の自伝には記されているね。」

ミック・ジョーンズの方が、その後のキャリアで、幅広い音楽性にチャレンジしてた、よなーとかついつい言いたくなってしまうのは、やっぱ自分がクラッシュ・シンパだからなのかなー。

「"ロンドン・コーリング"は彼らの「アナーキー・イン・UK」だね。抑圧的だが、歌詞の面で特筆すべき曲だ。私が彼らを見た中で最高の瞬間は、初期の、彼らがこの曲のリハーサルをしていた時だ、まだキース・レヴィンがバンドにいたんだけど、そのとき私が見たリハーサルから、彼らは殆どアレンジを変えなかった。」

んー、なんかいちいち、鼻につく。つうか、ムカつく。でも結局はいい人なんだろうな、と、こんな最後のひとことを聞くとついつい思ってしまう。

「歴史はいつだって、そこにいなかったものによって事実と捻じ曲げられてしまう。けれど、クラッシュは当時確かにそこにいて、そして我々もいた。」

うん、そうだよね、見てない人間が抜かすな、馬鹿って感じだよね。すみません。あなた、この年になっても再結成とかで来日して、歴史の表に立ち続けてますものね。でもまぁ、2008年の現在、僕が「勝手にしやがれ」よりも「ロンドン・コーリング」を聴く機会の方が多いのも、事実です。いや、嫌いじゃないすよ、ピストルズ。どうかご自愛のほど、せいぜい年金稼いでください。2016年のオリンピックの開会式、出てね。


"ロンドン・コーリング"の項には、もう一人のアーティストがコメントを寄せている。90年代に青春を過ごした人間であれば、一度はその歌声を聴いたことがあるに違いない、ブラー/ゴリラズのデーモン・アルバーンだ。ちなみに、日本盤のボックス・セットの紹介サイトでは、こんな煽り文が書かれている。

「デイモン・アルバーン(The Gorillaz, Blur)のクラッシュとの、伝説の出会いも明らかに!」

そして、僕が買った海外盤に収められていた、デーモンの言葉は、こんな。

「この曲には数多くのドラマが収められていて、まるで自分が夢の中にいるような感覚になるんだ」

。。。え?これだけ?それとも、スティーヴが喋りすぎたせいで海外版ではカットされてしまったけど、日本盤には膨大なインタビューが追加されてるのかな?。。。JAROってなんじゃろ。

■London Calling



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